R-15指定実写BL映画『窮鼠はチーズの夢を見る』原作漫画の修正について水城せとな先生が補足「ツケが今回ってきた」
Thursday 20:00
2020年1月28日に原作者・水城せとな先生のブログにて、『窮鼠はチーズの夢を見る』修正版へ移行に関して、追加の説明が公開されました。
水城先生は、「昨今、こういった類の修正は特にアナウンスされずになされていることも多々ありますが、わたしとしてはやはり読者さんには伝えるべきことだと思いましたので、お伝えさせていただきました。」
「一部、事実では無い方向で憶測がヒートアップしてしまっている部分もあるかと思いますので、関係の無い方が責められたり、矛先が向いたりすることのないよう、映画のことも含め、少し突っ込んだお話をしたいと思います。」と、修正に至った経緯などを伝えています。
R15指定での映画化などにより、映画を見られない若い年齢層のコミックス購入の可能性から小学館が判断した件について、Twitterなどでは「実写映画化に合わせて原作を改編したのでは」や、「事後報告で気付いたときには切り替えが完了していた」と嘆く電子版読者の声も多くあがっていました。
この度水城先生は、今回修正の理由を、コンプライアンスの問題・東京都の条例の問題・人権への配慮のあり方などが、当時と今とでは大きく変わったことなど、”16年前に始まったシリーズが今の時代にそのまま売るには難しい(問題がある)ものになっていたから”と説明。
これまで、小学館は問題があるということ自体に気づいておらず「修正が必要だ」と認識したのが、映画化関連の企画としてシリーズ第1話を今月号の「フラワーズ」に再掲載するにあたって見直した際とのこと。
その際、「現状のままでは掲載できないという問題に気づいたので、急ぎ修正を行う。コミックスも、電子・紙ともに修正版にすぐ切り替える」との判断があり、このタイミングでの修正版へ切り替えとなったと伝えています。
“映画化するために修正が必要になったわけでなく、版元がコンプライアンスの問題に気付くきっかけになっただけ。映画とは無関係のところで起きた、出版サイドのみの、単純すぎる失態にすぎない”と、映画化とは直接関係ないことも明言されました。
それらを踏まえた上で水城先生は、3点を箇条書きで説明。
・大人向けだからといって年齢制限のない本で、目先の過激さのみ求めて「性器をよく見えるように描け」という指示を出していた当時の編集部がおかしかった
・おかしい、と感じているのに仕事だから仕方ないと引き受けて、この作品を描いた私がいけなかった
・社会背景はだいぶ前から変化していたのに、今の今まで気づくに至らなかった小学館さんの認識がお粗末だった
この3つに尽きる。要は、「出だしが、土台がおかしかった。そのツケが今回ってきた」。とコメントされています。
作品を描く中で、ちゃんと性器が見えるように描いてと言われて「見えるように修正」し、原稿を完成させたことや、方針が変わり「これは載せられない」と言われ、編集部によって白ヌキ加工されるといった対応を取られたことがあったことを語った上で、
かつて「性器が見えるように修正させられた」ものが「やっと無修正版になるのか」とちょっと安堵したような思いもあります。」とコメントされました。
他にも、読者への思いや修正によるメリット、オリジナル版再販への希望など様々な思いを綴られているので、全文は水城せとな先生のブログをご覧ください。
※一部引用
水城せとな先生「◆◆ミズシログ◆◆」
公式ブログ:http://blog.setona.bitter.jp/
映画「窮鼠はチーズの夢を見る」
公式サイト: http://www.phantom-film.com/kyuso/
▼購入はコチラ
(窮鼠はチーズの夢を見る)
(俎上の鯉は二度跳ねる)
(c)水城せとな・小学館/映画「窮鼠はチーズの夢を見る」製作委員会
【関連商品】窮鼠はチーズの夢を見る ドラマアルバムCD
商品概要
価格:3,142円
優柔不断な性格が災いして不倫という 「過ち」 を繰り返してきた恭一。
ある日彼の前に妻から依頼された浮気調査員として現れたのは、
卒業以来会うことのなかった大学の後輩 ・ 今ヶ瀬だった。
ところが、不倫の事実を妻に伝えないことの代償として今ヶ瀬が突きつけてきた要求は
「貴方のカラダと引き換えに」 という信じられないもので … 。
くるおしいほどに切ないラブストーリー。
▼ご予約・ご購入はこちらから
アニメイト
関連商品一覧
水城せとな先生の最新商品一覧をチェック!【アニメイトオンラインショップ】
関連タグ
関連記事
BL実写映画『窮鼠はチーズの夢を見る』6月5日に公開決定!「flowers」水城せとな先生11年ぶりの描き下ろしエピソード掲載
水城せとな先生原作のBL実写映画『窮鼠はチーズの夢を見る』の公開日が2020年6月5日(金)に決定!また1月28日(火…
水城せとな先生が描く狂おしいほどに切ないBL『窮鼠はチーズの夢を見る』実写映画化決定!キャストに大倉忠義さん&成田凌さん
『失恋ショコラティエ』などで知られる水城せとな先生原作『窮鼠はチーズの夢を見る』と、その続編となる『俎上の鯉は二度跳ね…
BL実写映画『窮鼠はチーズの夢を見る』原作にも登場する海辺のシーンカット公開&原作者・水城せとな先生のコメントも
2020年上半期に公開となる、大倉忠義さん主演映画『窮鼠はチーズの夢を見る』の追加キャストとシーンカットが発表!キャス…
今現在はだいぶもまともになったけど、一時期の小学館は『性学館』って揶揄されるほど過激な性表現を少女向けの雑誌に載せてたよね。
成人指定にするか修正して全年齢向けにするかの二択で修正するを選んだ小学館が批判されてるけど、個人的には良い結果だと思う。
少女コミックとか凄かったよね
エロ本代わりに買う男子もいたとか
あれ読んで、女子はこうされたがっているとか思ったりしたのだろうか
映画化するから修正した、ということではないみたいだね。
私は一部のBL漫画やTL漫画には年齢制限があった方がいいとは思う立場だから、水城先生のいうことはわかる。
でも、説明を先生に任せきりで、一緒に作品を作り上げてきた出版社が何も説明してないのはわからない。それに、まだ同じレベルの性描写がある他の作者のBL作品は修正してないわけでしょ?ちょっとまだモヤモヤする。
好きだった気持ちをご本人から否定された感じで
今とても寂しいです。
作者様が無理に書かされてやっと修正されて良かった、と思うような作品を自分が大切にしていたなんて。
性器の有る無しで見ていたわけではないんですよ。
私も同じ気持ちです。作者からむしろ修正前の方がおかしかったと言われてはこの事で心を痛めたファンとしてはやるせない思いです。作者にとってはいくつもある作品の1つなのかもしれませんが、私にとっては唯一の作品だったので悲しいです。
これが繊細ヤクザか。
これをそう思うなら、あなたの感性は死んでいるんでしょ。
いつも不思議に思うのだが、線が一本二本増えただけで修正ってなんなんだろう。意味がないように思える。それに時代がかわったというが、そんなものはいくらでもあってきりがないんだから当時のものはそのまま残してほしかったし、せめて選択肢がほしかった。こういうことをされるなら、もう電子版には手をだせなくなる。
今の時代に合うように、なら映画で十分だったのに、ほんと変な話。
今回の件で個人的に収穫があるとすれば「電子書籍は購入って形では有るけどサービス配信側の都合で内容が変わることも有る」って知識を得られたことかな……。ちょっと怖くて電子書籍から遠のくよなあ。
台湾みたいにBL関係なく露骨な性描写あるものは年齢指定してもいいかもね…
少なくとも中学生高校生に性病蔓延望まない妊娠を助長する表現はどうかと思う
実際性病増えてるし
映画化のせいでージャニーズの圧力がー忖度がージャニオタがーって騒いでた人はゴメンナサイしとけ
今回こうやって先生が謝罪、説明する羽目になったのも声のデカい一部が思い込みで無関係な所を叩いて大騒ぎしたからだろう
当時の編集からエロ過剰に「修正」され成人指定もない女性誌コミックスとして出版されている事、表現が現在のコンプライアンスにそぐわないまま毎年増版されてる事がずっと気掛かりだったんだろうしこんなきっかけでも無ければ「改善」されなかったので先生にとっては良かったんじゃないか
改訂された事で今後発禁になる事もなくみんなが読み続けられるし紙媒体でもう持ってる人は焚書されるわけではないのだから手塚治虫の漫画初版のように歴史的資料として大事にとっておくと良いよ
ただし小学館お前はダメだ
未成年のジャニオタが買うかもしれない不安から、としか読めない説明を当初はされてたのに?ファンが多いから、きっかけでは間違いなくあったでしょうに。
元々先生の意思に反して出版社に無理強いされてってニュアンスでブログには書かれたと思うのですが;
こうして特定の事務所やファンを否定するコメントを危惧して先生はわざわざブログで言及して下さったのではないかと…
いやだからたとえきっかけだったとしても一部の人が憶測で憤慨してた圧力や忖度での改訂ではないんでしょう?
「関係の無い方が責められたり、矛先が向いたりすることのないよう」なんて作者に言わせんなって事だよ
それを忖度というのでは?
先生のコメント読むと「性表現を強調しなくても良い出来の作品」だったのに「過激な性描写が売りであるかのように編集が修正指示をしていた」ことが不満ポイントなのかなー
じゃなきゃ作品そのものが不本意であるかのように読めてファンとしてはちょっとショックだ…
先生にとってはオリジナルの方が編集の指示で不本意に描かされた作品って認識なのかな
映画化を機にちゃんと納得のいく作品に変更するというのはわからないでもない
でも元の作品が好きだった読者はショックだろうね
オリジナルだからこそ好きになったって部分もあるだろうし
BL好きだけど、ツケがまわってきたって表現はぴったりだと思う。
男女ものだと修正は当然で書店での年齢確認も必須なのに、BLってだけで商業なのにグレーになってる現状はたしかにおかしいと感じていました。
言わされてる感あるなぁ。最初は担当に指示されて過激にしたのは不本意だったかもしれないけど、それでも自分なりに頑張ってコツコツ積み上げてきたものを、他の理由ならまだしまドラマ化に当たって否定されるのはそれこそ不本意でしょ。お前らのために漫画描いてんじゃねーよ?みたいな
実写業界の何が嫌われるって、自分達で優秀な作家を育てないで他社の人気にあやかって、そのくせ色々文句つけてくるところなんだよな。折角実写や2.5次元がある程度受け入れられてきたのにこの騒動、普通に実写業界に対しての印象が悪くなった。
フランスでは無修正でBLが読めるんですよね。
私達が修正されている漫画を読んでいる一方で、フランスは漫画を芸術作品としてみとめている。
それならグロい漫画とかはどうなるんだろう。性的なら隠せ、グロいのは特になしの差って何?
何にすれ、自分の中の小学館への不信感はどんどん増した事に変わりなし…
オリジナル肯定派の気持ちは分からんでもないけど論点そこじゃなくね この作品はお前のものではないし全年齢が買える本が無修正だったのがやばかったって話じゃないの