「ゆっくり茶番劇」騒動の流れを一から解説!柚葉さんって何者?商標権取得で荒れた理由は?
Tuesday 12:36
先日、「東方Project」の二次創作「ゆっくり茶番劇」の商標権を、動画投稿者・柚葉さんが取得しました。
「東方Project」や「ゆっくり茶番劇」とは無関係の柚葉さんが取得したことや、当初、年間10万円(税別)の使用料が発生すると発表したことから、SNSでは大きな波紋を呼んでいます。
Point
- 「ゆっくり茶番劇」の商標権を動画投稿者・柚葉さんが取得
当初は使用料やライセンス契約が求められていた
原作者など関係者もコメントを投稿
動画投稿者・柚葉さんが「ゆっくり茶番劇」商標権を取得
https://twitter.com/Yuzuha_YouTube/status/1525607600250712064
2022年5月15日(日)、YouTubeにて動画投稿活動を行っている柚葉さんが、「東方Project」の二次創作「ゆっくり茶番劇」の商標権を取得したことを自身のTwitter・YouTubeにて発表しました。
「東方Project」とは?
ZUNさんが運営する個人サークル「上海アリス幻樂団」によって制作されている、弾幕シューティングゲームを中心とした作品群。
プログラムだけでなく、ストーリー・作曲・作画など、すべてZUNさん一人の手で制作され、シューティングゲームとしての美しい弾幕演出や優れた楽曲は、常に人々を魅了し続けている。
舞台となる「幻想郷」には妖怪・鬼・幽霊・神などさまざまな種族が息づいており、個性豊かなキャラクターたちが織りなすドラマもまた魅力である。
(「東方Project」25周年記念サイトより引用)
「ゆっくり茶番劇」とは?
「東方Project」の二次創作から派生した動画ジャンル。
主に、「東方Project」の二次創作キャラクター・ゆっくり魔理沙とゆっくり霊夢が、テキスト読み上げソフト「SofTalk」を用いた合成音声によって喋る音声コンテンツで、これを使用した動画がYouTubeやニコニコ動画などにて多数投稿されています。
また本コンテンツを用いた動画タイトルには、「ゆっくり実況」など「ゆっくり」の文言が記載されているのも特徴の1つです。
柚葉さんは「ゆっくり茶番劇」を用いた動画をYouTubeにて多数投稿していますが、「東方Project」とは直接的には関係がありません。
このことからTwitterなどのSNSでは「東方関係者じゃないのになぜ商標権取るんですか?」「作者のzunさんが取るのはまだわかるんだが…」といった疑問の声が上がっています。
【お知らせ】
弊会所属ライバー「柚葉」(登録名:たまゆら)につきましては、所属規約および所属契約への違反が認められましたので、総合的に判断いたしました結果、本日付にて警告処分といたしました。— Coyu.Live (@CoyuLive) May 15, 2022
また、柚葉さんは匿名クラブが運営するライバーコミュニティ「Coyu.Live」に所属しており、本件を受けて同コミュニィより警告処分されています。
ニュースサイトやYouTubeに本件が掲載、多くの波紋を呼ぶ
https://twitter.com/Yuzuha_YouTube/status/1525822287072874497
https://twitter.com/Yuzuha_YouTube/status/1525827773881028608
本件がニュースサイト「Yahoo!ニュース」にて掲載されたことに対し柚葉さんが、「Yahooニュースに掲載されました~!!(≧▽≦)!!」「私達の登録商標『#ゆっくり茶番劇』の件です!! ありがとうございます!!」と自身のTwitterにて投稿。
SNSでは「炎上商法?」「炎上してる中でさらに煽ってるの?」「ゆっくり実況好きな身としては辛い」といった声が寄せられました。
柚葉さんに誹謗中傷が寄せられる
✅ご報告
本日、東京の私の家に警察の方が来られ、事情聴取を受けました。事情は全て説明し、全ての案件で被害届を出すことで進めております。
皆さんが関係各所へ行った・・・
①名義になって頂いている方への〇害予告の件
②関係各所への爆〇予告の件
③事務所などへの犯〇予告の件等々です。
— 柚葉 / Yuzuha【公式】 (@Yuzuha_YouTube) May 16, 2022
本件に対し反対の意見を持つファンやユーザーから、柚葉さんや関係各所・事務所などに、犯罪である爆破予告や殺害予告が寄せられていることが発表されました。
柚葉さんは「事情は全て説明し、全ての案件で被害届を出すことで進めております。」と自身のTwitterにて報告しています。
当初定めていた「ゆっくり茶番劇」の使用料(ライセンス契約)が不要になる
https://twitter.com/Yuzuha_YouTube/status/1526151609704558592
発表当初は「ゆっくり茶番劇」の商標使用料(ライセンス契約)として年間10万円(税別)の支払いを求めていた柚葉さんでしたが、「商標「#ゆっくり茶番劇」につきまして皆様からのご意見を受け、関係各所と再検討しましたところ、使用料のお支払いは不要と定めることに決定致しました。」と発表。
現在、商標使用料について掲載されていたツイートは削除されています。
また、「今後、使用料(ライセンス契約)は不要になります。」と使用料の支払いが不要になったものの「但し、権利は当社のものとして存続いたします。」と「ゆっくり茶番劇」の権利は主張。
柚葉さんがTwitter上に投稿した商標登録証には、出願日が「令和3年9月13日」、登録日が「令和4年2月24日」と記載されており、商標登録の取り消しを求められる商標登録異議申立書の提出期限である「商標公報の発行の日の翌日から起算して2月以内」が既に経過しています。
このことから、商標登録を取り消すためには商標登録無効審判が必要であることが明らかになりました。
「東方Project」関係者のコメント
原作者・ZUNさん
ゆっくり茶番劇の話は耳に入りましたよー。
法律に詳しい方に確認しますね。— 博麗神主 (@korindo) May 15, 2022
今回の出来事に対し、「東方Project」原作者・ZUNさんは自身のTwitterにて「ゆっくり茶番劇の話は耳に入りましたよー。」「法律に詳しい方に確認しますね。」とコメントしています。
ドワンゴ専務取締役COO・栗田穣崇さん
「ゆっくり茶番劇」についてドワンゴ法務部とMTGを行いました。万全を期すためにこれから法律事務所にも相談します。5/21(土)までにユーザーのみなさんに安心してニコニコを使っていただけるよう、ニコニコとしての公式見解を出しますので、それまでお待ちいただければ幸いです。
— 【MADフリー素材】くりたしげたか(Re)🌰ニコニコ代表の人 (@sigekun) May 16, 2022
また、ニコニコ動画を運営している株式会社ドワンゴの専務取締役COO兼niconico代表の栗田穣崇さんは「『ゆっくり茶番劇』についてドワンゴ法務部とMTGを行いました。」と自身のTwitterにて発表しています。
栗田さんは続けて「万全を期すためにこれから法律事務所にも相談します。」「5/21(土)までにユーザーのみなさんに安心してニコニコを使っていただけるよう、ニコニコとしての公式見解を出しますので、それまでお待ちいただければ幸いです。」と投稿し、2022年5月21日(土)に公式見解の公表に向けて動いていることを明かしました。
▼実施された記者会見の内容はこちら▼
「ゆっくり茶番劇」商標権に対するSNSの声
TwitterなどのSNSでは「みんなの文化壊してどうする」「言葉が出ない」など、ファンから悲痛な叫びが多数投稿されています。
また、商標使用料の支払いが突然不要になったことに対して「商標登録自体を取り消してくれって話」「皆で培ってきた『ゆっくり茶番劇』を私物化されたのが1番嫌」など厳しいコメントも。
さらに、一部のファンが一丸となって特許庁などのサイトをサーバーダウンさせるなど、過激な行為も目立っています。
「東方Project」“ゆっくり”に関する解説動画
【ゆっくり解説】真相解明!ゆっくりの歴史と著作権の真実
「東方Project」公認スマホ向けリズムゲーム「東方ダンマクカグラ」の公式チャンネルにて、「ゆっくり」に関する解説動画が公開されています。
著作権にまつわる情報などもわかりやすく解説されていますので、気になった方はぜひチェックしてみてくださいね。
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