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安野モヨコ
講談社
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28歳、独身の編集者松方弘子は、週刊『JIDAI』の編集を担当し、仕事に熱中すると普段の3倍の速さで取り組むことができるが、恋人や健康とのバランスに悩んでいる。
彼女は、同僚や部下との間にギャップを感じつつも、仕事に全力を尽くし、新人編集者の田中邦男の不手際をカバーするなど、忙しい毎日を送っている。弘子の目標は30歳までに編集長になることで、そのためには新しい企画を立ち上げる必要がある。
彼女の恋人、山城新二とはお互いの多忙さから会えずにいる。
弘子は外務大臣のインタビュー記事を担当し、初めは大臣の本音に迫ることができずに失敗するが、大臣秘書からのタレコミにより大臣の機密費流用のスクープを手に入れる。この情報に基づき、弘子は巻頭記事の差し替えに取り組む。
週刊『JIDAI』の編集長梅宮龍彦は、かつての敏腕記者だったが、今では雑誌の売れ行きが下降している。松方弘子は、『JIDAI』に勢いが足りないと梅宮に訴えるが、梅宮は侘しさが大事だと反論する。弘子は東名高速の玉突き事故現場で、野次馬が撮影する様子を写真に収め、梅宮はそれをグラビアに使う決定をする。弘子は別の日に不法投棄の現場で堂島保と出くわし、彼がその場の記事を書く。同時に、夏目美芳の小説『54』が大ヒットし、その背後には営業マン千葉真の努力があった。千葉は過去のトラウマを乗り越え、弘子の説得で初版の部数を増やし、大成功を収める。しかし、弘子は仕事の多さから体調を崩し、倒れてしまう。同僚たちの協力で何とか企画を完成させる。その後、弘子は体の不調を感じてマッサージ店に駆け込み、いつもの担当者である白川緑子の悩みを聞くことになる。
豪胆社の週刊『JIDAI』で人事異動が頻繁に行われ、張り班担当の菅原文哉が漫画『ブレイブ』に異動し、西田和良が『JIDAI』に加わる。漫画部と週刊誌部の雰囲気の違いに戸惑う二人だが、菅原は漫画家とのやりとりから漫画部が自分に合っているかもしれないと感じ始める。一方で、『JIDAI』には松方弘子のようにスクープを追いかける編集者と、梶舞子のように担当作家との関係を大切にする編集者がいる。特に舞子は、64歳の小説家茂木高尋の要望に応えて、日本画のモデルとして裸になることもある。弘子は、彼氏山城新二が担当した建設物のマンションで水漏れ事故に見舞われる。新二が駆けつけ、一緒に後始末をするが、その後、新二は弘子との別れを切り出す。失恋の痛手を抱えながらも、弘子は不法投棄の取材に集中し、天政村での産廃問題を追う。そこで、衆議院議員丹波満男が関与している疑いを持ち、彼の視察を取材する。丹波は弘子の記事に激怒するが、その後何か心境の変化があるようだった。
松方弘子は友人の結婚式のためにハワイへ行くが、そのために仕事を前倒しして徹夜することになる。ハワイで既婚者の友人たちの子育ての愚痴を聞き、それが自慢話のように感じて怒るが、新婦への思いやりに感心する。休暇中、夏目先生の原稿が間に合わず、弘子は急遽帰国することになる。弘子は週刊『JIDAI』で事件班の担当となり、38歳の片桐隆二のピンチヒッターを務める。片桐は体調を崩して手術を受け、弘子はデスクを肩代わりし、最終的に正式にデスクに昇進する。占い師に昇進と燃えるような恋愛を予言されるが、元彼の山城新二から連絡が入り、二人は再会して燃えるような関係を持つ。一方、岡部純は内部告発により退職し、ニート生活を送っていた。彼が『JIDAI』編集部に抗議し、弘子と波多野は謝罪する。波多野は休職を決意し、事件班は更に困難な状況になる。弘子は実家を訪れ、7歳年下の妹とその婚約者に会う。父親の居場所を心配するが、父は弘子を励ます言葉をかける。