「pixiv」が無断転載サイト「vpixiv」への対応を報告、SNSでは“魔法の言葉”を使った自衛術も
Friday 12:15
大手イラストコミュニティ「pixiv」に投稿されたイラストが「vpixiv」というサイトにて全て無断転載され、同サイトの利用者が騒然としています。
本件を受け、「pixiv」が公式サイトにて対応と調査結果を報告しました。
Point
- 「pixiv」をまるごと転載したサイト「vpixiv」が登場
ユーザーは騒然、自衛術が広まる
「pixiv」に投稿されたイラストが全て転載されているサイトが発見される
vpixivって何?という方へ
→pixivごと丸っと転載してる中華サイト。
イラスト、漫画、小説問わずpixivに投稿した物は全て転載されている模様。
というかpixivのデータがすっぱ抜かれてる。
(あれ?これ個人情報もヤバいんじゃねえの?)— 如月@仙元山_原稿中 (@sengenyama) August 31, 2022
大手イラストコミュニティ「pixiv」に投稿されたイラストが全て転載されているサイト「vpixiv」が発見されました。
また「vpixiv」はイラストではなく「pixiv」のサイト自体を転載しているとのことで、ユーザーからは「個人情報抜かれてる…?」など不安の声が多数上がっています。
“魔法の言葉”などを使った自衛術が発見される
「pixiv」ユーザーが、自身の作品をR18設定すると「vpixiv」上で表示されないことが発見され、全ての作品をR18設定するユーザーが急増しました。
また、同サイト内の知り合い同士のみが閲覧できる機能・マイピク設定でも同様に表示されないため、年齢制限を通常通り機能させるべくマイピク設定で自衛するユーザーも。
さらに、「vpixiv」内にて中国で使われる簡体字が使用されていることなどから、同サイトが中国で作成されたものではないかとユーザーが推測。
中国では禁句的になっている“魔法の言葉”を、プロフィールおよびイラストにタグ付けすると自身のアカウントが停止(BAN)された、との報告がSNS上で頻出していました。
“魔法の言葉”の一例
・六四天安門事件(天安門事件)
・台湾独立
・光復香港
ほかにも、習近平国家主席に似ているとSNS上で話題になり中国国内で検閲対象になった「くまのプーさん」も一部魔法の言葉として使用されていました。
自衛術として使用された“魔法の言葉”ですが、同ワードを使用したユーザーが「vpixiv」上の自身のアカウントへアクセスすると、「404 not found」が表示されたとの報告が上がっています。
このことからアカウント停止ではなく、同サイトへのアクセスそのものが禁止されたのではないかとの推測も起こり、「まだまだ安心できない」などの声が見受けられました。
“魔法の言葉”使用に疑問の声も
天安門事件を知らない若い方へ。
天安門事件は1989年に起こった民主化運動とそれを武力で鎮圧した事件
多くの犠牲者がでました中国共産党は厳しく情報統制しているため、この言葉が入っているページは中国本土では表示できないのかもしれません https://t.co/GOAbUWpKFC
— hana (@ham202110) September 1, 2022
また、“魔法の言葉”で使用された各事件にて多数の犠牲者が出た歴史や、関係のない中国ユーザーに対し失礼、不謹慎であるといった意見も見受けられています。
Twitterでは「この言葉を使わずに転載対応できたら良いね」「なるべく使いたくないんだけどな…」「魔法の言葉、使わないに越したことはない」などのコメントが寄せられていました。
無断転載サイトに対する「pixiv」の対応
本件を受け「pixiv」は公式サイトにて「当社サービスへのデータ取得リクエストを遮断する対応を行いました」と、「vpixiv」への対応を報告しています。
また、ユーザーが懸念していた個人情報の漏洩などの問題に対し「調査の結果、ユーザーの皆さまの非公開情報(メールアドレス、決済情報等)が取得された形跡は認められておりません」と調査結果を明らかにしていました。
現在、「vpixiv」は中国語のメッセージのみが表示されたページとなっており、イラストは閲覧できない状態です。
Twitterでは「pixiv」の対応に対し「素早い対応ありがとうございます」「多分イタチごっこだよ」「恐ろしいことが起こったね…」など、さまざまな声が寄せられていました。
加えて「pixiv」は「vpixiv」と同様に、本サイトと酷使したサイトに出会った際のヘルプページを公開。不審なサイトへの対応など引き続き注意喚起を促しています。
pixivと外見・内容が酷似しているサイトには、URLのドメインが「.pixiv.net」で終わっていない、身に覚えのないアカウントでログインしているように表示される、などの特徴が含まれているとのことです。
※「pixiv」公式サイトのヘルプページはこちら
pixivと外見・内容が酷似しているサイトについてのお知らせを公開いたしました。詳細はこちらをご確認ください。 https://t.co/3OlA6unjI6
— pixiv (@pixiv) September 1, 2022