匂い系小説10選!ほんのりBLを感じる文学作品、図書館でも読めちゃう◎
Sunday 21:00
みなさんは匂い系小説をご存知ですか?
匂い系小説とは、BLというジャンルではなく、文学作品の中にBL風味の描写が描かれている小説です。
なんといっても、一般小説なので図書館などでも読むことが可能。
また、キャラクター性よりもストーリーに重きを置いているので、重厚感あるお話が好きな人にはたまりませんよね。
本記事では、おすすめの“匂い系小説”をご紹介します!
Point
- 編集部おすすめの匂い系小説10選
あらすじ&おすすめポイントは?
図書館でも読めます
にじめん編集部おすすめの匂い系小説10選!
「NO.6」あさのあつこ先生
本作は、近未来を舞台にしたSF作品。2歳の時から最高ランクのエリートとして育てられた紫苑は、12歳の誕生日の夜、ネズミと名乗る少年に出会ってから運命が急転回。
理想都市「NO.6」の中で、2人の少年が生きる希望を掴むために奮闘する姿がポイントです。
また、2011年7月〜9月にかけてアニメが放送され、梶裕貴さん、細谷佳正さんがメインキャストを務めました。
ストーリー
2013年。理想都市「NO.6」に住む少年・紫苑は、9月7日が12回目の誕生日であった。だが、その日は同時に彼の運命を変える日でもあった。
「矯正施設」から抜け出してきた謎の少年・ネズミと出会い、負傷していた彼を介抱した紫苑だが、それが治安局に露見し、NO.6の高級住宅街「クロノス」から準市民の居住地「ロストタウン」へと追いやられてしまう。
4年後、紫苑は奇怪な事件の犯人として連行されるところをネズミに救われ、彼と再会を果たす。
NO.6を逃れ、様々な人々と出会う中で紫苑は、理想都市の裏側にある現実、「NO.6」の隠された本質とその秘密を知っていく…。
「暗黒館の殺人」綾辻行人
本作は、綾辻行人先生による推理小説「館シリーズ」の第7作です。
館シリーズでお馴染みのキャラクターに加え、大学生の中也と、その友人である玄児が登場。
中也は、友人の浦登玄児の家族が住まう漆黒の館・暗黒館に招かれ、恐ろしい殺人事件に巻き込まれていきます。
ミステリアスな玄児とその家族たちに翻弄される中也の関係に、ドキドキハラハラしっぱなし!
ストーリー
熊本県の山深くに、外界から隔絶された湖の小島に建つ浦登家の人々が住まう漆黒の館、暗黒館。大学生、中也は当主の息子・玄児に招かれる。そこで「ダリアの日」と呼ばれる奇妙な宴に参加するが、そこから殺人事件が続発していく。
謎を追っていくうち、ダリアの宴の真実、恐るべき浦登家の秘密が明かされる…。
「魚住くんシリーズ」榎田ユウリ先生
本作は、普通のサラリーマン・久留米と、同居中の友人・魚住の恋愛を描いた青春群像劇。
壮絶な過去を持ち、どこか浮世離れした魚住を、厳しく時に優しく包み込む久留米の関係性に、思わず涙することも。
全5作となっており、読み応えも抜群です。
ストーリー(第一作・夏の塩)
普通のサラリーマン、久留米充の頭痛の種は、同居中の友人・魚住真澄だ。
誰もが羨む美貌で、男女問わず虜にしてしまう男だが、生活力は皆無。
久留米にとっては、ただの迷惑な居候である。
けれど、狭くて暑いアパートの一室で顔を合わせているうち、どうも調子が狂いだし……。
不幸な生い立ちを背負い、けれど飄々と生きている。そんな魚住真澄に起きる小さな奇跡。
生と死、喪失と再生、そして恋を描いた青春群像劇、第一巻。
「ネバーランド」恩田陸先生
本作の舞台は男子校の寮「松籟館」。冬休みで帰省する生徒が多い中、4人の少年だけが寮に残るという閉鎖空間にはドキドキしちゃいますよね。
4人だけで日常を過ごすうちに、それぞれが抱えている秘密を打ち明けることに。少年時代特有の危うい関係性が好きな人におすすめです。
ストーリー
舞台は、伝統ある男子校の寮「松籟館」。冬休みを迎え多くが帰省していく中、事情を抱えた4人の少年が居残りを決めた。
ひとけのない古い寮で、4人だけの自由で孤独な休暇がはじまる。そしてイブの晩の「告白」ゲームをきっかけに起きる事件。日を追うごとに深まる「謎」。
やがて、それぞれが隠していた「秘密」が明らかになってゆく。
「帰らざる夏」加賀乙彦先生
本作は、陸軍幼年学校が舞台の軍事もの。陸軍幼年学校に進んだ主人公・省治と、上級生の源の仲間を超えた関係が描かれます。
戦時下の特異な青春の苦悩が展開され、重厚感あるストーリーに、ラストは胸を締め付けられるでしょう。
日々繰返される過酷な修練に耐え、皇国の不滅を信じ、鉄壁の軍国思想を培うが、敗戦。
〈聖戦〉を信じた心は引裂かれ玉音放送を否定、大混乱の只中で〈義〉に殉じ自決。戦時下の特異な青春の苦悩を鮮烈に描いた力作長篇。
「ひきこもり探偵シリーズ」坂木司先生
本作は、家庭環境と学生時代のいじめにより引きこもりになってしまった鳥井と、その友人で平凡なサラリーマンの坂木が日常の謎を解き明かしていくミステリー作品。
引きこもっている鳥井に何かと世話を焼く坂木は、まるで夫婦のよう。
日常の謎を解き明かすたびに、2人の絆が深まり、引きこもりだった鳥居が人々との交流を通じて変化する姿に心が温まります。
ストーリー
平凡なサラリーマン・坂木司の親友・鳥井真一は家庭環境と学生時代のいじめにより人間不信に陥り、ひきこもりとなっている。そんな彼に少しでも立ち直ってもらうため、坂木は外で起こった日常の様々な出来事を話す。
鳥井はその中に含まれた謎をあっさりと解いてみせる。2人はそれを通じて様々な人々と出会い、交流を深めていく。
「李謳」高村薫先生
本作は、裏の世界に足を踏み入れていく青年・一彰と、彼の前に突然現れ、心を奪っていった美しき殺し屋・李歐の物語。
暗い闇の世界で生きる2人の15年が描かれており、友情とも愛情とも取れる危うい関係性が魅力です。
ストーリー
惚れたって言えよ―。美貌の殺し屋は言った。その名は李欧。平凡なアルバイト学生だった吉田一彰は、その日、運命に出会った。ともに二十二歳。
しかし、二人が見た大陸の夢は遠く厳しく、十五年の月日が二つの魂をひきさいた。
「わが手に拳銃を」を下敷にしてあらたに書き下ろす美しく壮大な青春の物語。
「猫道楽」長野まゆみ先生
本作は”猫飼亭”という屋敷を軸に、4つの物語が収録されているオムニバス作品。
家主(雇い主)と一郎(アルバイト)の関係性や、美しい兄弟たちの浮世離れした生活に、心奪われること間違いなしです。
ストーリー
学生課で紹介された猫シッターのアルバイトで、一郎は"猫飼亭"なる屋敷を訪れる。家主とその美しい兄弟の奇妙な注文に応えるうちに、彼は不思議な世界をのぞくことになり…
庭の桜に誘われた"猫飼亭"を訪れる者たちが見た「極楽」を描く、4つの物語。
「レモンタルト」長野まゆみ先生
本作は亡き姉の夫(義兄)に恋をする青年の物語。義兄と主人公が一緒に暮らしているという設定だけでもドキドキしますよね。
そんな主人公は無理難題を持ちかけてくる役員のもとで秘密の業務をしており、私生活でも奇妙な事件に巻き込まれる不幸体質。
そんな彼を優しく包み込んでくれる義兄との関係に、ずっとこの暮らしが続いてくれと願わずにはいられません。
ストーリー
「もう、ずっと前から義兄(あに)のことが好きだった」。姉は若くして逝った。弟の私は、姉の夫だった義兄と、遺された一軒家でふたり暮らしをしている。
会社では無理難題を持ちかける役員のもとで秘密の業務にあたり、私生活でも奇妙な事件ばかり。
日増しに募る義兄への思いと、亡き姉への思慕。もどかしい恋の行方と日常にひそむ不思議を、軽やかに紡ぐ連作集。
「月魚」三浦しをん先生
本作は個性的な古書店を舞台に、真志喜と太一の友情を超えた絆を描いた作品。
派手な出来事はなく、淡々とした日常の中に、心と心で繋がっているような2人の関係性が美しく紡がれています。
ストーリー
「無窮堂」は古書業界では名の知れた老舗。その三代目に当たる真志喜と「せどり屋」と呼ばれるやくざ者の父を持つ太一は幼い頃から兄弟のように育つ。
ある夏の午後に起きた事件が二人の関係を変えてしまう…。